司法書士による公正証書遺言の作成業務とは

先日、公正証書遺言の作成と証人立会いのため、依頼者と一緒に浜松公証人合同役場に行ってきました。

公正証書遺言は、公証人が遺言者から事前に聞き取った内容に基づいて作成します。

そうすると、司法書士は一体何のために公正証書遺言作成の業務を行っているのか、と疑問に思う方もいるかもしれません。

正直なことを言うと、司法書士などの専門家に依頼することなく、直接公証役場に行って公正証書遺言を作成することはできます。相続財産が自宅の土地建物と現金預金だけ、というような場合には司法書士に依頼せず、公証役場に直接問い合わせてもよいかもしれません。

しかし、相続財産の種類や金額が膨大で遺言から漏れてしまったり、誰にどのように渡すべきか迷ったまま作成してしまったり、遺留分のことを考慮しないで、ただ渡したい人に全財産を渡してしまい後に遺留分の請求が来て金銭が支払えなかったりなど、結果的に遺言者の望む遺言書になっていなかった、ということがあります。

このような結果にならないように、私達司法書士が、依頼者から財産や相続人の状況を正確に聞き取り、綿密に調査をして遺言の内容を検討し、依頼者の最も満足する遺言になるよう手続きを進めます。

今回の依頼者の方も、最初はただ「遺言書を作成したい」とだけ言っていたのですが、一度依頼者の家に行き、どんな財産があるのか、誰に財産を残したいのか、など色々聞き取りをして公正証書遺言でやるのがいいですよ、というアドバイスをしたところ快く公正証書遺言にしよう、と言っていただきました。

今回、公正証書遺言作成のために次のことを司法書士が行いました。

・相続人の確定・調査
・相続財産の調査
・遺言内容のアドバイス・決定（ここが一番重要です）
・必要書類の準備・手配
・公証人との公正証書遺言作成のための打ち合わせ（内容や日時の決定）
・当日一緒に公証役場に出向き証人として立会う。
　※証人についてはまた別の機会に説明したいと思います。

以上が司法書士による公正証書遺言作成業務になります。公正証書遺言作成手続き業務、あるいは公正証書遺言（案）作成業務といった方がしっくりくるかもしれません。

遺言の作成を検討している方、遺言を遺した方がいいか分からないという方もまずは当職までお問い合わせください。
皆様にとって一番良い結果になるようお手伝いいたします。