土8戦争

私が子どもの頃の土曜日の夜8時は、世間は「8時だョ!全員集合」か「オレたちひょうきん族」かどっちを見るか分かれていた。

世に言う「土8戦争」である。

元々は欽ちゃんとドリフの視聴率争いから名付けられたのだが、昭和50年代は完全にドリフかひょうきん族だった。

他の家庭のことは分からないが、当時よく言っていたのは、8時からはドリフのオープニングコントを約30分見て、その後チャンネルを変えひょうきん族のタケちゃんマンを見るというパターンだったと思う。

我が家もそんな感じで見ていた記憶があるのだが、しかし、ドリフのヒゲダンスや少年少女合唱隊も覚えているし、ひょうきん族のひょうきんベストテンや絵描き歌も見ていた覚えがある。

まあ、ひょうきん族が始まったのが1981年10月なので、それまではドリフを全部見ていたはずで、ヒゲダンスや合唱隊の早口言葉、カラスの勝手でしょとかは覚えている。

ひょうきん族も始まって半年くらいしたら我が家で見始めていたんではないだろうか?さんまはブラックデビルから覚えている。ただし、初期に高田純次がやっていたことは知らない。そのうちひょうきん族だけを見るようになっていったと思う。その後のブラックデビルJr. 、アミダばばあ、ナンデスカマン、妖怪人間知っとるケ、パーデンネン、みんな見てた。タケちゃんマンも頭に「7」のシールだけ付けてタケちゃんマンセブンになってた。

今でこそ、「ドリフの作り込んだ笑いは素晴らしく、いつ見ても飽きないし面白い」、それに比べて「ひょうきん族のアドリブ芸は今見るとちっとも面白くない」、というような風潮があるが、当時はやっぱりひょうきん族がとにかく面白かった。というか、毎週のドリフのコントは子どもながらにやっぱり飽きていた。

我が家でも、徐々にひょうきん族にシフトチェンジしていった。マセガキだった私は、ドリフは幼稚っぽいと思っていたし、より刺激的だったひょうきん族の方が全然カッコいいと思っていた。

確かにドリフのコントは今見ても面白い。たまに見るからだと思うが、しかし、志村からいかりやまで20歳も離れている五人組が全力でコントやってるのはやっぱり面白いし、今思えばかなり異色なグループだと思う。

でも、ひょうきん族も今見ても面白いんじゃないかなぁ。たま〜にBSとかでやってるのを見ることがあるが、あの時の空気も含めて面白いと思う。

まあ、あの頃はひょうきん族もだんだんマンネリ化して徐々に見なくなってしまったけど。

25年くらい前に買ったこの本、本屋で手に取ってつい買ってしまったが、面白かった。

テレビをあまり見なくなった今と比べ、土曜日の8時を楽しみに待ってた小学校のころは、幸せな時代だったなぁと思う。

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